真夏のアスファルトで干からびるミミズ。窒息しそうなほど溢れかえる窒素。あるいは、文明の寿命。『土の文明史』

土壌の肥沃さと土壌浸食は、歴史の流れを大きく変えてきた―より具体的に言えば、「土壌劣化」と「加速する侵食」という双子の問題が文明の運命を左右してきた。“泥に刻まれた歴史”を紐解くことで、それが見えてくる。 「土」をキーワードに歴史が解き明かさ…

稲刈りに行ってきた

司馬遼太郎は人の相貌を見ることでその人がどこの出身か(どの土地の血筋を引いているのか)当てることが得意だったという。『街道をゆく』シリーズの第1巻「甲州街道・長州路ほか」で司馬氏が書いていた長州人(山口県人)の顔によく見られる特徴というの…

地球ごと逆回転させる『銃・病原菌・鉄』と、女媧の盲目

藤崎竜のマンガ『封神演義』を読んだことはありますか?「最初の人」たる女媧(異星人)はこの地球上で、世界を滅ぼす破壊力と世界を創り上げる力を持つ「四宝剣」でもって、幾度もこの世界を滅ぼしては創造するということを繰り返していた―彼女は自滅してし…

旅先が外国の場合もってゆくとよいもの

おもむろに、3・4年前にインドとか南米とかへ一人旅をしてみたときの話。 それぞれ3週間〜1ヶ月くらい滞在していたところ、おれの場合、だいたい1週間過ぎて2週目の半ばくらいにモチベーションみたいなものが急激に衰える傾向にあった。 体調が悪いと…

諸文化の根にある文化と「いただきます」 『栽培植物と農耕の起源』

「アニメは文化だ」—ツタヤに行きアニメコーナーを見やるとこんな惹句が掲げられている。はじめてこれを目にしたときは「え、これまでは文化じゃなかったの…」とむしろちょっと驚いた。それは当たり前のことをわざわざ宣しているように思ったからだが…さてお…